松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

「定額給付金」・・困ったものですね!

2009年1月13日

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皆さんは政府が言っている景気対策名目の『定額給付金』についてどう思いますか?

これは麻生自民・公明政権が10月30日に発表した追加経済対策です。総額2兆円規模の「定額給付金」。自民党内はもちろん、首相ですら、もらうか、もらわないか意思表示しにくい代物のようです。どうも自ら納得して提案しているとは考えられません。

高額所得者がもらうなんて「さもしい」といい、給付金の受け取りを拒否していた麻生首相が、次には「どうするかはまだ判断をしている段階ではなく、そのときになって考えたい」と明言を避けたと思ったら、今度は一転して「所得の高い人、消費できる余裕のある人は盛大に使ってもらうのがよい」といって、高額所得者も給付金を受け取り、積極的に使ってほしい・・・とコロコロ変わる背景には何があるのでしょうか。

まったく景気対策のために考え出したものではなく、昨年10月末以降各新聞が指摘した通りだと思うのです。

(朝日)「選挙向けの露骨なばら撒き」
(毎日)「総選挙や来年夏の東京都議選に向けた『票をカネで買う』手法」
(日経)「財政コストと比べた消費税刺激効果は小さい」

大体、高額所得者にもお金を使ってほしいのなら、1万2千円を上げなくても「大いに使って!」と推奨し、高額所得者や大企業が大きな買い物をしたらニュースで取り上げて賞賛してあげればいいではないでしょうか。それで充分企業宣伝にもなるはずです。

高額所得者にとって、あってもなくてもいいような1万2千円を上げて「何か買ってください」といわれないと買わないような人は、もらっても買う保証がありますか?

トヨタ自動車をはじめとした自動車産業13社の内部留保残高は、2000年9月に15.3兆円だったものが08年9月には29.4兆円と、ほぼ2倍にまで積みあがっているというのです。

多くの派遣や非正規労働者を使って、正規職員には残業残業でサービス残業させて溜め込んできた内部保留金です。株主などはこうしたお金を配当としてもらっているわけですから、わざわざ税金を投入するなど、まったくのバラマキでしかありません。

こんな中身のない「定額給付金」だからこそ、もらえる側の国民ですら「給付金に反対」が63%、麻生内閣支持率は19%(朝日新聞調査)にまで下がってしまったのではないでしょうか。

もし、これを本当に「景気対策」というのなら、自治体にそっくり渡してほしいと思います。平塚市民26万人が1万2千円分もらったとしたら、31億2千万円が平塚市に来るのです。これだけのお金があったら、平塚市としてやりたいことがいっぱいあります!

新庁舎建設だって、建設基金と給付金をあわせれば、建設予定の100億円になり、市の借金が減るではありませんか。

また、基金として積んで市民病院の赤字補填に使えば、市民病院の将来構想に掲げざるを得なくなった「地方公営企業法の全部適用」、その先にある民間への移行などの心配をする必要もなくなり、市民の医療の確保が担保されるのです。

個人個人に渡せば、届ける費用と労力が市の持ち出しになってしまい、逆に市の財政に大きな影響を与えるだけです。

その上、こんなお金をもらったあとには、消費税の増税!

「給付1回、増税毎回」こんな愚策を無理矢理やろうとしていますが、景気回復というなら、国としてもっとやるべきことがあるはずです。


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