昨今、国会で虚偽答弁が繰り返されるもとで、地方議会でもおかしなことがありすぎる。
平塚市議会3月議会で「龍城ケ丘海岸公園整備」における質問で私は懲罰委員会にかけられ、「戒告」とされた。この発端は、「飛砂・塩害・風害などから住民生活を守っている海岸樹林帯を伐採して広大な公園整備を進める」ことに対し、見直しを求める8000人を超える市民の声、地元3自治会の決議文を無視して、市が実施したお手盛りの「市民アンケート」の回答の300数十人の声をもって「市民の多くがこの事業に肯定的」だとして、海岸樹林を伐採して2万4000㎡の総合公園を作る計画を粛々と進めていること。そのFAXによるアンケートの8割が同じFAXから送信されている異様さを指摘しても、市長はそれを確認する気もなく、部長もその用紙が「結構厚いので」市長には口頭で伝えたという。fAXで寄せられた件数はわずか250人ほどの回答であり、厚くて見れない数ではない。そして、地域自治会長が面談を求めても会おうとしない、議会でも異議を唱える議員には答弁しない市長のこうした不誠実さに抗議したのである。
しかし、その後の記者会見で市長は「(市民の)半数以上が賛成といったのは私の感じ方でしかない」と、賛成者多数といってきたことを撤回したのだ。さて今後住民にどう対応するつもりなのか。
これまでも、建設予定のコンビニの夜間の問題では、住民説明会で市は警察と協議をしているかのように答え、警察から異議を唱えられ訂正。「自治会代表の方々には私(市長)や副市長らが説明してきた」と記者会見で言ったことに対し、8つの自治会長が連名で「この発言に抗議する」として訂正を求められている。
市は8000筆を超える署名も「事業の決定前のものであり無効」という詭弁を使ってきたが、弁護士に確認したところ、その内容が現状と変化がなければ無効ということはないと確認を取っている。
今回6月議会でもまた起こった。
部長は「計画地では飛砂調査は実施しているが住宅地での調査は実施していない。」「県からは飛砂に関して現状と同等以上の機能を設けるよう言われている」と答弁。
「塩害や風害に関して指導はないのか」という議員の問いに「現段階においては特段指摘はない」と言ったため、私はまた始まった!と思った。
ところが、翌日になって「昨日の答弁で、現段階では特段ないと言ったが、塩害・風害について考慮してほしいという話があった」と訂正したのだ。
今回同僚の石田雄二議員が「なぜ訂正したのか」という質問に、議会終了後に職員から訂正があったためというが、これまで一貫して「県からは飛砂防備機能のことしか言われていない」と言い続けてきている。
4月14日、住民は市の担当課に確認したところ「そんなこと(飛砂以外に塩害・風害まで調べるように)は聞いていない」と答えている。翌15日、県の県土整備局砂防海岸課で住民と私と共産党県議2名とでその件を確認すると砂防海岸課では「(平塚市が)県から聞いていないなど言うはずがない」と驚き、市に確認の電話を入れている。すると、市の担当課は「説明を求められていることは認識している」と答えているのだ。
しかし、それから2か月後の6月議会の質問の答弁でも「飛砂以外は特段ない」と答えていること自体、まったく後背地の住民のことは考えていないということになる。
県への態度と住民に対する態度が違っていること自体、平塚市の住民に対する姿勢がわかる。parkーPFIで何が何でも進めようと、住民が置き去りにされていることは重大な問題だ。
この龍城ケ丘の問題では、いくつの嘘が並ぶのだろう。嘘という言葉は裁判所でも使う普通の言葉である。「嘘をつくこと」こそが罰せられるべきではないだろうか。