松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル • 議会の取り組み

龍城ケ丘の公園整備、更なる延期で見えてきた平塚市の姿勢

2022年6月7日

5月27日、議員に向けた湘南海岸公園龍城ヶ丘ゾーン整備・管理運営事業についての「勉強会」というものが行われました。

それを開いた大きな目的は「計画を見直すため、工事着工をさらに1年9カ月(令和6年3月29日まで)遅らせます」というもの。その理由が非常に住民にとって心和らぐ言葉になっていますが、はたしてそうなのか・・。今回、そこが明らかになってきました。

なぜかというと、午前に議員に説明したのち、午後定例記者会見が開かれ、そこで理事者側が語った言葉で「市の態度」が明らかになったからです。

前回、昨年の12月に工事着工の予定を今年6月まで延期した。その理由は住民が懸念している「塩・風の調査や既存樹林をさらに保全する検討等を行うため。」としていた。今年の3月議会で私は、「134号線から公園に入るための右折帯を造るという話だが、そこの部分で警察からの指示とか、懸念する問題はないのか」と質問すると「交差点の需要率とか、そういったのを含めて警察のほうと打合せをしている、協議をしているところ」と応えており「今も継続中ということは、(既存樹林の更なる保全が目的ではなく)それが延期の原因だったということか」と聞くと、「いや、皆様にお知らせしたとおり、樹木のさらなる保全の検討と、塩、風の調査など、いろんなそういったのを含めて今回延期をさせていただいた」と応えていたのです。

ところが、今回の記者会見で、記者の「昨年6月に(駐車場入り口の問題を)県から指摘されたが、12月に計画を延期するとなったときはまだ当初プランでいけると思っていたのか」と問うと、部長は「そう、当初案で行きたいと考えていた」と答え、副市長も「本来の計画、出されたプランが法的に問題があるとか、許認可がおりないとか、私どもとしてはそういうものではないと理解をして当初の案を採択した(と、事業者選定委員会の1人として、無理な計画を選定したことに対する見解を述べた後)、昨年の12月の時点でまだこの案でもう少し工夫をしていけばご理解が得られるのではないかと思っていた」と応えたのです。

つまり、このプランのまま行きたいと考え半年間頑張ってみたが、県の許可が下りなかったということ。この半年間を「樹林の更なる保全等」としてきましたが、樹林の保全ではなくその次にある「等」が本当の理由だったということです。だから「塩・風の調査の結果はどう活かされるのか」と聞いても、うやむやな返事しかしなかったわけで、どんなにその場を取り繕ってもいつか本音が出てくるもの。樹林帯伐採に異を唱える住民の心をもてあそぶやり方としか言えません。

今回、工事をさらに1年9カ月遅らせることになった大きな理由は、西側駐車場出入り口は信号もない国道沿いに造る計画であり、速度を上げて通過する車の前に出入口という計画では県の許可が下りないことから、信号のある交差点を使う東側駐車場に集約するための公園内全体の設計変更にあります。

今回の見直しの方向性は以下の内容だとしています。

(1)2カ所計画していた駐車場は、東駐車場1カ所に集約することを考えています。
(2)既存樹林のさらなる保全等を図ることを考えています。
(3)飛砂防備機能の確保、塩・風調査の結果を踏まえた対応を考えています。
(4)新規植栽を増やすことや一部施設の規模・位置の見直し等を考えています。

60台の東側駐車場が120台になる。市が、本当に樹林帯の伐採によって日常生活に影響が出ると懸念する住民の思いを理解していたら、樹林帯が広がる東側に更なる大きな駐車場を作るだろうか。記者会見では、市長自ら「さらなる保全」を言った先から「当初のプランよりは、同等以上の確保をしていきたい」と「同等」も含むいい方に変わってきている。

工事着工が延びたことはありがたいが、心から喜べません。

樹林帯の中は、再び作ろうとしても二度と作れない自然の宝庫です。

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