松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
ほのぼのタイム • 活動ファイル

加藤桝治さんからのエッセイ

2016年6月8日

 加藤桝治さんからのエッセイをお伝えして、今回で25回目となります。加藤さんは平塚市内在住の90歳。自らの戦争体験を基に、ウソの情報によって戦意高揚を掻き立てた報道の責任と政府や軍の圧力でモノを言えない社会をつくった当時の日本を再び繰り返してはならないと強く訴えてきました。

そして、レッド・パージ、冤罪などいわれのない差別や人権侵害と戦っています。今回はレッドパージについて原稿が寄せられました。

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ねじ花。小さくて地味ですが、しっかりと季節を伝えてくれる花です。

記憶し、語り伝え    闘いつづける

加藤 桝治

 久しぶりに 、レッド・パージの現在の反対運動について書くことにします。 

 5月23日に「被害者の名誉回復と国家賠償を求める」国会請願行動がおこなわれました。全国から50人余が参加し、請願署名3万人余を国会に提出しました。神奈川からは、18人が参加し、署名は5千400人分でした。

国会請願行動をはじめてから今回が12回目となります。毎年の行事ながらこの11年間のさまざまな想いが懐かしく思い出されました。

神奈川県レッド・パージ反対同盟が結成されたのは2001年3月でした。29人が呼びかけ人になって結成大会を呼びかけ、当日は、61人が参加し県同盟として発足し、「レッド・パージ犠牲者の名誉回復と国家賠償の実現」をめざすことを中心に据えました。初めて請願行動を行ったのは、2005年3月、参議院会館に神奈川県レッド・パージ反対同盟の11人が1865人の署名を提出しました。これを契機に、「請願行動」を、全国運動として取り組むことを全国センターで確認し、以後、毎年5月の国会会期中に請願する行動を行ってきました。

最初の神奈川の請願行動参加者は、全員がレッド・パージ被害者でした。11年経って亡くなった方も多くなり、被害者も90歳前後となりました。今回も被害者は3人だけですが、レッド・パージを経験しなかった人が15人も参加してくれました。、被害者を支えながら、自分たちの課題として運動を前進させている。そこに今の神奈川のレッド・パージ反対運動の特徴があります。 

それは、神奈川県レッド・パージ反対同盟として「レッド・パージとはなにか」を知らせるために、被害者の体験と実体をまとめた「聞き語りかながわのレッド・パージ」や、『証言で綴るレッド・パージ・60年』本と、パンフレット『15問15答』などを発行し普及してきたことです。これらを通じて、レッド・パージの本質「共産党員や、支持者、労働組合活動家が暴力的に職場から追放され、しかも社会的に抹殺しようとした戦後最大の人権侵害」ということ、そしていまも職場における思想差別がのこっていることを広く訴えて来たことです。

また、横浜弁護士会に「人権侵害救済申し立て」を行い、レッド・パージは、「憲法や世界人権宣言が保障する思想・良心の自由、法の下の平等、結社の自由を侵害するものである」と断じ、すべての被害者の名誉回復と、救済処置を政府、最高裁に勧告しています。(日本弁護士連合会は2回)

昨年12月に「レッド・パージ65周年のつどい」をまとめた記念誌が発行されました。その中で北海道教育大学名誉教授の明神勲氏が寄稿の中で、「レッド・パージの事実は忘れない、それをしっかりと記憶し語り伝える。勝利するまであきらめず闘いつづける」「この3つは我々の武器である」と書いています。もっとレッド・パージの経験を聴き記録し、皆さんと共に闘いつづける決意です。 (2016年5月)

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