福島県の下水処理場の汚泥等から高濃度の放射性物質が検出されたことを受け、県が管理する下水処理場4か所で12日に検査が実施されました。
これによって、6日に採取した汚泥焼却灰から最大2873ベクレルの放射性セシウムが検出された。その最大値が平塚市四之宮にある「相模川流域右岸処理場」から検出されたことを受け、13日午前に共産党議員団(渡辺団長・高山・松本)の3人は四之宮の下水処理場に伺い、状況を聞きました。
説明を受ける議員団(右が高山議員、右から3人目が渡辺議員)。測定結果は、PDFをクリックしてご覧ください。
(真ん中の灰が焼却灰。飛散しないよう水を含ませています)
この四之宮の右岸処理場には、各家庭や工場等から排出された下水が下水管を通って運ばれてきます。それを微生物を使った方法で処理を行っているとのこと。
沈殿した汚泥はポンプ圧送され、濃縮・脱水されたあと焼却炉(3炉あるとのこと)で焼却し、発生した灰はセメント原料の一部として再資源化をしているとの事ですが、今回の高濃度の放射性物質検出によってストップがかかっています。
4か所とも、処理場に流れ込む下水や放流水からは検出されず、沈殿した汚泥から検出されています。しかも、それを焼却した灰となれば、さらに凝縮されるわけですから当然高濃度の数値となるわけです。
一日の汚泥の搾りかすは150~160トン。これを灰にすると5トンになると言います。これに30パーセントの水を加え、ヤードに貯留。このヤードには約1カ月分の焼却灰が入るとのこと。
これまで放射能検査はしたことがなく、国としての基準がない現状では、国の動向を見守るしかないといいますが、ヤードに納まるうちに解決を見たいもの。
放射性物質の「ベクレル」や「ミリシーベルト」という聞きなれない単位や「原子炉建屋」という言葉が毎日報道される異常な日本になってしまっている現状を憂います。
約150トンの焼却灰が貯留されるヤード