松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

高齢者に押し寄せる「生きる」ことの困難

2010年6月10日

自営業の高齢者は言います。

長い間、自営業を続けて、景気のいい頃はいい暮らしもでき、それなりに預金も出来た。
長いうちには浮き沈みもあったが、何とか持ちこたえて来れた。しかし、10年ほど前、(そうそう・・小泉さんが政権をとって間も無くの頃からだ)だんだん事業が苦しくなり、最初は、こんなことは以前にもあったから・・・と歯を食いしばってやってきた。
幾らなんでも、そろそろ上向きになるだろうと、頑張っても頑張ってもよくなるどころか、落ちていく一方だった。

と。

こうして、自営業者は次々と今まで貯めてきた預金を取り崩し、わずかな国民年金では高齢夫婦は生きて行くことも難しくなり、共産党に相談に来られる。

 私は、商売に誇りを持って頑張ってやってきた方々が、年を取ってから「生きていけない」と悩む姿には本当に応える。こういう人がとても多い。今回もこのケースの相談を受け、高齢者と共に動き回った。

今回もこのケースの相談を受け、高齢者と共に動き回った。

  • 高齢になると、家を借りたくても不動産屋さんが渋って断られるケースが多い。万が一のことを考えるからだ。
  • そして、子どもがいない高齢者にとって「保証人」を探すことが非常に困難になる。回りも高齢、お金がないからこそ家を出るのだから、なかなか保証人になり手がいない。
  • ようやく時間をかけてそこをクリアしても、いざ引越すとなっても体力がなくて引越しの荷造りが出来ない。

今回のケースは、引越しの手続きの最中に精神的な疲れから倒れ、救急車で運ばれて引越しが中止となり、退院してから再び最初からやり直しとなった。

また不動産やさんとの交渉から始め、数日前から荷造りの手伝い。・・・ようやく今日がその引越しの日だった。高齢者が無理をしてまた倒れてはいけないと、引越した先の荷解きまでやってきたら、まるで私の引越しのように疲れた。

こんな辛い思いは、高齢者にさせてはいけない。頑張って働いてきた分、最後は贅沢しなくてもいいから、ゆったりと暮らせる社会が「人間」の社会といえるのではないだろうか。

動物は、子孫を残すために子育てをする。育て終われば親の責任はなくなる。子どもを一人前に育てることは、「動物」としても当たり前のこと。

人間は親をみなくてはならない。年を取ってゆく親にいかに幸せな最後を送ってもらおうかと苦心する。年を取った人の世話をし、最後を看取るのは動物の中でも人間だけ。

高齢者に、いかに幸せな最後を提供できるかが、人間社会の値打ちではないだろうか。

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金田公民館まつりでの作品


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