私が、まだ中学校に通っていたころのこと。倍賞千恵子さんが歌った「忘れな草をあなたに」がよくテレビやラジオで流れていたのを覚えています。
そのころ、通学路のそばにいつも共産党の看板を掲げている田辺さんという家がありました(きっと今も掲げてくださっているのかもしれません)。その家の池のそばにいつも初夏になるときれいに咲く水色の花がその「忘れな草」だと知ったのは、2年ほどたってからでした。
学校の帰り道、花を見たさにその家に寄せていただき、池の前に咲いている「忘れな草」の可憐な花をしみじみと眺めたものでした。
「花って自分の美しさを知っているのだろうか。何で静かに咲いていても、人を引き寄せられるんだろう」と、「忘れな草」の美しさにあこがれたのを、懐かしく思い出します。いまでも心惹かれてしまい、花屋さんで買ってきました。