「ずいき」という名の語源は、臨済宗の僧、夢窓国師疎石の歌に「いもの葉に置く白露のたまらぬはこれや随喜の涙なるらん」と詠んだことが始まりだということを聞きました。
ずいきの栄養価は、100gで12kcal(茹でたもので)、蛋白質は0.4mg、カルシウムが少々多く95mg、カリウムは青野菜などと比べるとずっと少なく14マイクログラムです。マイクログラムというのは、mg(ミリグラム)の1000分の1になります。
アントシアン系の色素があるために、酢を加えるとこのように赤くなり、食欲をそそる色になります。
ずいきは、皮をむき なべに入る長さに切って水につけてアクを抜きます。しばらくすると浸けている水が真っ黒になります。そうしたら水を切り、なべにたっぷりの湯を沸かし、入れて菜ばしで全体が浸るようにひっくり返しながらしんなりするまで茹でます。
この時茹で過ぎないように、しんなりしたらすぐに引き出します(細いもの太いものがありますから、しんなりしたものから次々箸で引き上げてください)。
茹でたずいきは熱いうちに、酢を入れたバット又はボールに入れてください。見る見る色が赤くなってきます。味付けの際は、ずいきは酢の好みによって少々しぼってもかまいません。
5~6センチの長さに切りそろえ、器に入れて、酢の味はついているので、砂糖としょうゆを好みで混ぜ合わせ上からかけます。最後にすった生姜を載せてください。
新潟に帰ると、母が作ったこの酢の物を食べるのが楽しみでした。今は母の味を思い出しながら、我が家で作って食べています。