議会がどういう運営を行っているのか、それを監視するのは市民の意識にかかっています。「議会活性化」の機運が高まってきたのは、平成20~22年のころでした。「開かれた議会」「議会改革」が叫ばれ、多くの議会ではまず目指すべき「議会基本条例」を制定しようと議会全体で喧々諤々と議論を重ねて作り上げてきています。
平塚市議会でもずっと以前から「議会活性化検討委員会」が設置され、これまで議論されてきています。しかし、近年の「議会活性化」と称した討議の内容は、議会活性化や議会改革とは程遠いものになってきていると指摘せざるを得ません。
平塚市議会では長年「一括質問・一括答弁方式」で議会質問が行われてきましたが、平成22年、当時の議長から「全国的に一問一答方式が採用されている」として、開かれた議会として検討してはどうかと提案され、時間をかけてようやく2012年(平成24年)12月議会から平塚市議会でも「試験的に」という形で導入し、一括方式と一問一答方式のどちらを選んで質問してもいいという方式を取られました。
約束事に違反した内容の場合は、議会運営委員会や議会活性化検討委員会などで指摘され、今後気を付けるというやり方で“大きな”問題はなく進められてきていました。それがもし、「まだ試験的」であるというなら「今後どうするか」で議論すれば済むことです。
ところが、昨年の議会活性化検討委員会では、この一問一答方式についてだけで議論されてきたのです。結局1年かけてこれまでのやり方の確認事項で終わっただけ。
「この問題だけに時間をかけるのではなく、ほかにも提案している議題がある。」として他の議題も議論するよう求めましたが、まったくその気はなく、昨日の議運で議長から「今年度は議員定数について議論をして行きたい」と一方的な投げかけが行われたのです。
この「議員定数」の提案は、前回の会議で公明ひらつかの議員から出された提案です。しかし、議長改選があった昨年春の議会活性化会議に提出した議案はほかにいくつもあります。私たちは「決算特別委員会を各常任委員会に付託する提案」も出しており、全くそれらを無視して議会を私物化している今の平塚市議会は「議会活性化」も「開かれた議会」とも縁遠い事態となっています。
開かれた議会が大いに議論された時期は、全国の中に自民党政治を変えようとする動きが強まり、その後民主党政治へと変わった、そういう時期でした。
今の地方議会は、議会制民主主義を無視した「安倍政治の横暴さ」がそのまま踏襲されている気がしてなりません。
初めにも言いましたが、議会がどういう運営を行っているのか、それを監視するのは市民の意識にかかっています。