Shunta Kanamori さんが「東京新聞望月衣塑子記者と歩む会」のフェイスブックに掲載されていた記事を、シェアさせていただきました。
法政大学前総長の田中優子さん、(1月15日の『東京新聞』から)
「反戦とは何か。理屈ではなく『戦争は嫌だ、やめろ』という叫びである。年が明けた時、私は日本人は今からその『叫び』の準備が必要なのではないかと思った。昨年12月2日、自民党は公明党と『敵基地攻撃能力保有』を正式合意。軍事費の倍増、原発の継続新設も決まった。そして12月6日、内閣府は『日本学術会議の在り方についての方針』を一方的に決定し公表した。政治的な意思決定とは異なる自律的な価値観の組織を政治的意向に従わせようとしている。敵基地攻撃能力保有、軍事費の倍増、原発の継続と新設、そしてこの日本学術会議への介入は全て関連している。そしてこれらは、すべて日本が戦時体制に入りつつあるということを指し示している。
さかのぼってみれば森友学園問題は、国有地を与えることによって、教育勅語を教える学校を認可する意図であった。学問と教育と家庭を支配するのは、人の心を制御するファシズムの常套手段である。平穏な正月を迎えた日本人には戦時体制とは思えないかもしれない。そう思っているうちに、ある日、それはやってくる。日中戦争が『満州事変』という名で始まり、ウクライナ戦争が『特別軍事作戦』という名で始まったように戦争は突然始まり、原因は相手にある、つまり『防衛のため』と言い続ける。だから反戦の準備を始めよう。戦争の用意がどこでどうされているのか伝え、戦争が何をもたらすのか伝えることも必要だ」
この記事を読んで、子どものころから気になっていたことが、今現実に目に見える動きになってきたことを感じています。先日テレビで、日本とアメリカが戦争したことを知らない大学生が結構いると語っていました。戦後、日本の歴史は織田信長や戦国時代の年号や、武将の名前を覚えることにとても力を入れながら、大切な現代史の問題は避けられてきました。私が子どものころから、社会科の歴史は、毎回大正時代で終わり、「時間が無くなったのであとは自分たちで読んでおくこと。この先のことは受験にも出ないから安心してていい。」とされ、中学生でも高校になってもそうだった。このころから「これはわざとだ。自分でこの先を勉強する子が何人いるだろう。こんな勉強の仕方が続いたら日本の戦争がどんなだったか知らない国民ばかりになる」と思っていました。政府は着実に教育に関与し、今をつくってきたのです。