県の合同庁舎で「覚えておこう、働くとき、雇うときのルール」という講座があります。是非、聞いていただきたいと思います。
今、働く側(とくに若者達)が「労働」について、働く人の権利について知る機会がないばかりに、不当なやめさせられ方やひどい労働条件を「やむを得ないこと」として泣き寝入りしている事案が多いのが実態です。
先日私の所にきた相談では、
19年間正社員で働いていた人が突然呼び出され、解雇を告げられた。なぜかと聞くと「君は他の人よりミスが多い」と、さも、居ては迷惑と言わんばかりのいいかただったと言います。
会社は同じでも働く職場が次々変えられ、1人1人分断されている中で、擁護してくれる人もいません。そして、会社は「会社がやめさせた場合、退職金は出ない。だから自分からやめるという書類を出すように」と言われたといいます。
今後の生活への不安もあったけれど、しょうがなく「退職願」を出した。しかし、その為に失業保険は3ヶ月後にならなければ出ない。挙げ句の果て、退職金は?と聞いたら「制度が変わって、君の場合退職金は出ない」と言われたと言います。完全なサギです。今、弁護士に対応していただいているところです。
私は「就業規則を読んだか」と聞きましたが、もらったが読んでいないことがわかりました。若い時って、働いていればなんとかなる・・と就業規則や労働についての勉強をなかなかしないのが実態だと思います。
私の経験でこんなことがありました。就業規則を読んでいたら、同僚が同じ労働をしているのに「正職員」と「嘱託」と身分が分かれていたことがわかりました。当の本人は「別に同じく働いていて、給料も変わらないからいいよ」といったけれど、一応、私はこの差について上司に聞きました。「この人は、初めパートで入っていたが、途中から1日働きたいと言ってきた。その時パートから嘱託にしたが、これまで本人から何も言ってきていない」ということでした。その後、本人と「正職員と嘱託の違い」を話し合い、本人は恐縮しながらも「変更できるなら・・」と。そのことを上司に報告し、同じ身分になりました。その後、定年を迎えたとき、その「違い」を大きく認識できたと思います。
働く側が、働く条件、働く権利をよく知り、お互いに支え合うことが重要です。しかし、今回の講座、働いている人が行きやすい日程か・・。そこが気になりますが、是非、こうした講座を活かしてほしいと思います。
(画面を二度クリックすると、拡大して見る事ができます)