(子ども教育相談センターの壁には可愛い作品が!)
先日、神奈川県は、今年の4月から精神障がい者福祉手帳1級の方を対象に、通院医療費の窓口負担を無料化するとの方針を出しました。「ようやく」という思いもつかの間。
平塚市の新年度予算が出されたので、調べてみました。
平塚市は長年の障害者団体やその関係者からの要望を受け、昨年4月から精神障がい者1級の医療費助成を実施しています。この制度の対象者は約200数十人で、その追加予算は約5000万円とされていました。県が通院医療費の無料化を始めると、平塚市の財政にどれだけのメリットがあるか?障がい者の願いである2級への拡大の道は?思いこもごもで担当課へ行って話を聞きました。
そこで驚いた実態が・・・。
①昨年4月から始まった精神の方々の医療費はいくらかかったか。
4月から11月までの実態を1年に換算すると5170万円。これは通院・入院共の金額です。
②5170万円を1人当たりにすると、入院費が16万3000円・通院費が5万円の計21万3000円になります。
③5170万円のうち、通院医療費は1200万円。県はそのうちの2分の1しか補助しないことが分かったのです。
★結局、5170万円かけて1級の方々の医療費を負担しているが、県がいう「1級対象者の通院医療費の無料化」で市の負担が軽くなるのは、ほんの600万円分だけということです。
これでは、実態の1割強の軽減でしかなく、県の方針が出たから「これから始めよう」という自治体にも大きなハードルと言わざるをえません。
県は入院・通院の実態をもっと把握して、打ち出した制度がみんなから喜ばれる実効あるものにしていただきたいものです。