松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

脳脊髄液減少症に対し、国は早急に対応を!

2006年2月18日

今月11日鳥取地裁で、交通事故による「脳脊髄液減少症」と診断された男性が起こしていた裁判が勝訴しました。古賀輝郎裁判官は、判決で「事故で発症した」ということを明快に認定したのです。

以前にもこのホームページでご紹介しましたが、平塚市にも交通事故による「ムチ打ち」が原因で髄液が漏れて「脳脊髄液減少症」となって苦しんでいる人が居ます。

いままでその方々は一般の病院ではなかなか病気として認めてもらえず、「調べたが、どこも異常はない」といわれ苦しんできました。

主な症状

「脳脊髄液減少症」の症状は大変複雑で多様です。インターネットでも色々紹介していますが、ほとんどの方が同じ症状に悩まされているのです。そのいくつかを記してみます。

起きていると頭痛が強く、横になると少し治まる。ところが横になっても頭痛が治まらないことがしばしばです。鎮痛剤を飲んだために逆に脳に異様な刺激を与えてしまい、「苦しみのデパート」となって、その後飲むこと自体怖くなり我慢するしかない状態の人もいます。頭痛以外にも頚部痛、背痛、腰痛などもあります。

これらの症状は気圧や天候に左右され、ことに雨の降る前や台風の接近の頃は頭痛、めまい、吐き気、だるさなどさまざまな症状が悪化し、起きていられなくなります。

 耳鳴り、ふらつき、見るもののピントが合わないなどもあります。次々移り変わる画面には目が追いついていけず、ただわずらわしいだけ。その為つらい症状を紛らわしたくてもテレビやインターネットすら見ていられません。そのほかに顔面痛、手足のしびれ。

自律神経の失調による、微熱、体温調整節障害、動悸、呼吸困難、胃腸障害など。特に胃腸障害はつらいようです。嚥下困難、食欲不振、また逆に食事にたいする満腹感がなくなりすごい量を食べてしまうこともあります。嗅覚・味覚の異常も現れます。

そのほかに記憶障害。ふつうに話をしていても内容をわすれてしまう、読んだ本の内容を覚えていられない、忘れ物も多くなります。思考力、集中力が極端に低下するため、車の運転をやめる人もいます。いつも頭がボーとしてすっきりしません。

その症状から、精神科や心療内科で治療を受けている人もたくさんおられます。周りからは、病気としてみてもらえず、「怠け癖」とか「神経からきた」と簡単に片付けられることもありました。

国は早急に実態把握を!

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ところがその症状を「脳脊髄液減少症」と診断してずっと診てくださっているのが平塚共済病院におられた医師、篠永正道先生です。 この先生をよりどころに平塚に引っ越した人もいます。

ところが先生は、現在熱海の国際医療福祉病院に移られ、多くの患者さんが予約日を首を長くして待っています。なぜかというと、多くの病院がこの症状を「病気ではない」という態度を変えないためです。先生を頼って京都などから日帰りでつらい症状を圧してきている人もいます。

今回の鳥取地裁での判決は、昨年の2月の福岡地裁での判決に続いて2例目です。

この判決をもとに、厚生労働省や国土交通省、法務省など関係省庁は、多くの「脳脊髄液減少症」の方々の実態を把握して、早急に対策を講ずるべきではないでしょうか。


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