松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

「ひらつか議会だより」ページ数削減案、見送られる!

2007年1月19日

「ひらつか議会だより」は、議会の活動状況を市民に周知し、議会及び市政に対し理解を深めてもらおうと、昭和47年10月から発行されています。

タブロイド版8面構成で年4回の定例議会ごとに発行され、1回の発行部数は9万9000部となっています。配布は日刊新聞7紙に折込み、全世帯配布としています。新聞を購読していない世帯には、希望があれば送付もしています。

通常は、下記のような紙面構成となっており、議会事務局が議員の質問の内容ごとに整理し、案件ごとにわかりやすくまとめたものを、「議会報編集委員」が集まって内容を検討し、印刷され各家庭に配布されています。

「議会だより」の紙面構成

第1面は定例会の審議の概要等
第2面は行財政全般
第3面はまちづくり
第4面・5面は、福祉・環境・安心安全など
第6面は予算・決算など
第7面は発言通告
第8面は教育

「議会報編集委員会」は正・副議長、各会派(3名以上の会派)から1名ずつの委員で構成されています。共産党からも1名出席しており、前年度から私が委員になっています。

その「議会報編集委員会」で、「議会だより」を通常の8面から4面に削減しようという意見が出され、ここ数回検討されてきました。

削減の理由として

  • 議会事務局ではこの仕事に時間がとられ、本来の調査業務に専念できない。(議会事務局が言っているのではなく、一部の議員の言)
  • あまり興味を持って読まれていない。(一議員の言)
  • 経費削減のおり、「議会だより」も検討すべき。
  • 発行が遅くなるため、内容がタイムリーでない。記事を縮小し、早く届けたい。
  • 記事が減った分はインターネットで閲覧してもらえばいい。

などが上げられました。

共産党議員団はこの件に関し、以下のように考え「委員会」でも意見を述べてきました。

  1. 現在の8面でも、全議員の質問内容は入りきれずカットされているものも少なくありません。それをさらに半分の紙面にするということは、昭和47年から「市民に議会及び市政に理解を深めてもらう」という理念の下に脈々と続けられてきた趣旨に逆行するものです。さらに、それを補う方法として「インターネットで」というのは、あまりにも市民の現状を無視したものといわざるを得ません。
  2. また、議会事務局が大変であれば、本来「議会報編集委員」の名のごとく、構成する議員が作成することも検討すべきと思います。(他市では議員が作成しているところもあります。)
  3. 議会事務局は、方法によっては今より早く発行することも考えられるとしています。まず、「市民への周知」のために議員は色んな方法を検討し、努力すべきです。
  4. 多くの市民の「議員が何を質問したかを読みたい。質問者を明記してほしい」という意見を無視し続けながら、「市民は、興味を持って読んでいない」というのは、おかしい話です。
  5. 無理な経費削減で「わかりにくい議会」にすることは、市民のためになるものではありません。
  6. そのような市民全体にかかわる問題を、数人の「編集委員会」で決める問題ではありません。

私たち議員団は、この件を「議員団ニュース」にも掲載し、皆さんに意見を求めてきました。今日の「議会報編集委員会」で、この議員団ニュースを読んだ市民から意見が寄せられたことが報告されました。

  • 8ページで継続してほしい。
  • もっと早く発行してほしい。
  • 紙の質が良すぎるのでは。もっと紙質を落としてもいい。
  • 議会事務局が大変なら、編集委員(議員)にもやってもらったらいいのでは。
  • インターネットなど持っていない。

などの意見があったと言います。

そんなこともあり、今回は削減の提案者からも、「早急に結論が出せる問題ではないため、今回は見送ることにしたい」という結論が出されました。

共産党議員団はこれからも、議会の動きを市民の方々に伝え、財政健全化の名の下で「市民のためにならない経費削減」にはしっかり反対し、「市民の目線」で何が無駄かを考えていきたいと思います。

今回私たちの「議員団ニュース」を読んでくださった方が、「本当に議員の名前を書いてほしいよ」、「ますます見えにくい議会になるじゃないの」などのご意見をお聞きしてきましたが、直接市のほうに意見を述べてくださった方がおられたことが大きな力になったと思います。

私たちはエゴを通すのではなく、道理が生きる街でなくてはいけないと思っています。

自治基本条例が発足し、3章 自治の基本原則である「情報共有の原則」「参加の原則」「協働の原則」は、今回の「議会だより」の掲載内容削減案に対し、市民の側に立った考え方の土台となったと思います。


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