12月5日午後2時から、平塚市中央公民館の大ホールで「ぞうれっしゃがやってきた」が上演されます。演出も加わったこの舞台は、いま全国で上演され、感動を与えています。
この歌は、私もかつて子どもを育てているときに下の子と参加した経験があり、子育て中の親子には是非聞いてほしい(見てほしい)作品です!
現在、市内の小さな子どもさんから高齢の方々までが一緒になって、本番に向けて、11曲からなる合唱構成曲を練習しています。作曲は藤村記一郎氏、作詞:清水則雄氏、原作は小出隆司氏。
当日は作曲をされた藤村氏が指揮をされます。
この物語の内容
昭和12年ころ、名古屋の東山動物園の園長さんは、木下サーカス団から4頭のゾウを譲り受けました。アドン・エルド・マカニー・キーコの4頭のゾウは動物園の人気者となり、いつも檻の周りには人でいっぱいでした。
しかし、太平洋戦争が激しくなるにつれ動物園にいる動物たちの餌もままならなくなってきていました。それどころか、爆弾が落ちて檻が壊れたら、猛獣が飛び出し人間を襲うからと「動物を殺せ!」という命令が軍から来たのです。
東京の上野動物園では、ゾウのトンキー、花子、ジョンが殺されました。しかし、東山動物園の園長さんは「ゾウは危害を加える動物ではない」と4頭をかくまい、国からのえさの配給もなくなる中、餌を探しまわっては生き延びさせていました。しかし、わずかな餌しか与えられず、2頭のゾウは餌をもらいたいために必死に芸をしますが、力尽きて死んで行きました。
ようやく戦争が終わり、2頭のマカニーとエルドだけは生き延びたのです。動物園の檻には動物の絵が貼ってあるだけ。子どもたちの「本物のゾウが見たい!」という熱い思いが大人の心を動かし、東京をはじめ全国各地から子どもたちを乗せた「ぞうれっしゃ」が名古屋に向かって走ることになったのです。
私はこの組曲の素晴らしいテンポと、子どもたちの「はじける歌声」を聞くたびに、母親として・・、人間としてなのか・・、言葉では言えない強い感動を覚えるのです。
20数年前に参加したことがある「ぞうれっしゃ」への感動は今も少しも変わっていない。そんな魅力を是非皆さんにも伝えたいと思います。どうぞ、聞きに行ってみてください。