「平塚市ふれあいバス事業」は、高齢者の健康づくりと社会参加の促進のために、市内の年金者組合・老人クラブの皆さんが運動して1996年から始まった事業です。
高齢者の方々が、「家にこもることなくいつまでも元気に外出したい」そのためにはバスで出かける時の負担を軽くしてほしい。こうした声と運動で、当初、対象年齢は75歳以上とし、5000円のバスカードを自己負担1000円で購入できる制度として発足しました。
大変喜ばれ、「75歳以上と言わず、70歳以上にしてほしい」など、拡充への声が上がっていました。
H11年度のころの対象者は1万2千人。70パーセントからの利用者がいても8700人程度でした。ところがPDFでもお分かりのように、対象者が年々増加し、利用者数も多くなることから、これでは市の負担がどんどん膨らんでしまう・・と、H18年度には1000円の負担額を一気に2000円に引き上げて抑制したのです。
これによって、高齢者の方々も一瞬ひるんでわずかに減少しましたが、益々厳しくなってくる不況の折「それでも買いたい」と、翌年から再び増えてきました。
そこで市は、今年(H21年度)から自己負担額を2500円にまで引き上げました。この結果はまだ出てこないわけですが、根強い人気があります。
市は、独自の判断を避け、8月29日の「仕事の点検作業」で「市民の視点」での判断を仰ごうとなったわけです。
作業に当たったメンバー7人中「不要」が4人、「事業の見直し」が1人、「現行通り」が2人という結果となり、多数決で「点検作業」では「不要」という判断になってしまいました。
しかし、市長は記者会見でこの点検作業について「これが最終決定ではなく、・・私が最終的に、市民にご意見を聴いたことも参考にしながら、チェックして精査をして決めていくことになります。」と語っていることから、皆さんの率直な意見が求められていると思います。
70パーセント台の利用率が50パーセント台に下がったのは、「必要ない」のではなく、自己負担額が上げられたことも大きな要因となっているのです。だから単純に比較はできません。それより2000円払っても5000円のバスカードをほしい利用者が、年間1万人以上いることを深刻に受け止めるべきではないでしょうか。
国に次々と負担を強いられている高齢者、これ以上取り上げないで!の声は当然だと思います。
我が家の近所にあるお寺のイチョウ 今年もきれいな黄葉になりました。