4日から6日(今日)までの2泊3日で、総務経済常任委員会の視察に行ってきました。
一日目は大阪府高槻市。そこでは、地域商店会も大型店も一緒になって地域の活性化に努めていこうと、H18年度に「地域における商業の活性化に関する条例」を制定しており、その状況等を見てきました。
その条例には、次のことが盛り込まれています。
- 事業者は地元商店会に入り、その活性化と事業への協力に努めること。
- 商店会は安全で快適な商業空間の整備を図り、地域社会の核として賑わいの創出に努めること。
- 大型店は経済団体(商工会議所など)に加入し、地域貢献活動に参画するよう努めること。
- 経済団体は、地域における商業の持続的な発展を図り、地域社会に貢献するよう努めること。
- 市は、商業者による地域貢献活動への支援を図ること。
例えば、商店会はアーケードをつくり、その維持管理などに多額の費用を使って頑張っている。しかし、多くのまちで見られるように、後から進出してきた大型店は地域の商店会に入らず、アーケードが壊れても修理を気にすることもない。しかし、大型店に行く消費者だって、そのアーケードを利用している。これは一つの例ですが、いろんな部分でそういうことがあると思います。お互い様の精神で、大型店も地域の商店会に入って、一緒に協力して安全な商業地域を守り、発展させて行こうというのが狙いです。
翌日は兵庫県姫路市に行って、「姫路市地域経済再生プラン」の「おもてなし都市 姫路の創造」として観光・農業、にぎわいと活気にあふれる都心の再生に取り組んでいる実態を見せていただきました。
世界文化遺産である姫路城を抱えるこの市は、観光案内所も素晴らしい。「国際観光都市 姫路」というイメージづくりを重点的に推進していかねばならないと、再生に向けた戦略を掲げています。
その中には、観光資源の魅力再発見、地産地消の推進と食文化の創造なども盛り込まれていて、観光案内所には素晴らしいお菓子の芸術が飾られていました。
街の並木道にも「おもてなし」が・・。
3日目は鳥取市に行き、「鳥取市地産地消行動指針」の策定までの経緯や内容について聞き、地場産を扱うお店、学校給食と契約して野菜を栽培している畑を見学してきました。
秦野にある「地場サンズ」のような感じですが、規模がとても大きいし、品物の数がすごい。柿だけでも、生産者の名前が違うのがこんなに並んでいるのです。
魚介類も、肉も、干物も加工品もたっぷり。
50代の女性が、野菜を見ていた私に「花もあそこにあるのよ。お盆には花が店の入口に大々的に並ぶの。そりゃすごいわよ。この野菜だって、毎日午前中でなくなってしまうんだから・・。」と。「毎日?」と聞き返すと「そうよ、午後に来たら、中には午後に持ってくる農家もあるけど、ぐんと数は減っちゃう。だから午前中に来ないとね。」と、売れ行きのすごさをお客さんが教えてくれました。お客にとっても「小気味いい売れ方」なのがよくわかりました。
別の60代の男性客も、むこうから声をかけてくださり「どこから来たの?神奈川?ここはすごいよ!午前中でなくなっちゃうんだから。」と、元気な声で教えてくれました。
豆腐を途中で追加しに来たお豆腐屋さんも、「ここができてどうですか?」と聞くと、「今までも、こんな具合に他の店に並べてもらっていたが、ここに持ってこれるようになって、売れる数が違うね。ありがたいよ。」と。
お弁当から、加工品もみんな地元の製品!!嬉しい店ですね。見ていると、地域が生きている!って肌で感じられる地場産の店でした。
3日間、地域がそれぞれ頑張って街の発展に努力している姿を見てきました。平塚市でも活力をどう発掘していくか、後継者づくりとともにどう考えていくかが課題となっており、今回の視察は大変参考になりました。