松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
議会の取り組み

全国市議会議長会 研究フォーラムで松山へ

2012年10月13日

松山市で開催されたフォーラムには、全国から約3000人の市議会議員が集まりました。

片山善博氏の講演

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10日の初日には、片山善博氏(慶應義塾大学法学部教授、前総務大臣、元鳥取知事)が基調報告をされ、「地方自治で、一番大切なのは教育である」ということを強調されました。義務教育は市町村、そして教育委員会であること。教育問題において「議会」の責任は大変大きい。学校の経営状況が悪いということは、最終的にGOサインを出した議会の責任。

議会には2つの責任がある。それは「選任」と「チェック」。教育現場を議会はしっかり把握しているか。教育現場に非正規化がどんどん進んでいる。学校の状況を知るためには校長を呼んで聞くことも大切であり、変な行事に何億円も使うなら教育に使うべきだ、と。

また、「首長とは」「議会とは」という基本を強調されました。

「二元代表制と民意」のなかで、「議会は冷静かつ客観的に個々の政策を点検すること、そして多様な意見を集約すること」である。また首長になったら、「何でも首長が決められる」と思ったら大間違いである、と語られました。

パネルディスカッション   

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コーディネーター:佐々木信夫氏(中央大学経済学部教授) 議会の役割は、公共の決定者、権力の監視者、政策立案者、民意の集約者である。議会改革においては政策能力が問われるんだと語られ、それぞれのパネラーから考え方を引き出されました。

その中で、印象に残ったことを記載したいと思います。

江藤俊昭氏(山梨学院大学法学部教授)は、「行政改革と議会改革」についての誤解を指摘されました。これを議論するとき、すぐに「定数削減だ、予算の削減だ」から入ろうとするがそうではない。定数削減ではなく、どう活発にやっていくか、そこから入らなくてはならない。首長も議会も選挙でえらばれることから、どちらか一方が優位はあり得ず、正統性は対等であり、互いの特性を生かして切磋琢磨するべきものである、と。

金井利之氏(東京大学公共政策大学院教授)は、自治体の政策形成の中心は首長と自治体行政組織であり、その周りに調整をとったり、了解をとったり、審議・諮問・答申機関や、住民説明会など様々な了解を得る機関(脇役)があるが、議会もその一つである。しかし、議会は大きな権限を持っており、「ノー」ということが出来る脇役である。だから、議会は立法における拒否権を持つが、中心主導機関ではない。議員提案条例の件数が少ないことがよく指摘されるが、基本的に無理なことである。議会は議決権をどのように効果的に行使するか、賛成・反対をしっかり議論し尽くすところ。その為に、住民の意見を公聴会で話す場を作るなどプロデュースするのが議会だと。

大変得るものがあり、充実した研修となりました。


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