昨日は江口議員たちと6人で横須賀市の児童相談所を視察させていただきました。
担当職員の方からパワーポイントと資料を見ながら児童相談所の説明をいただき、施設見学もさせていただきました。横須賀市が独自で児童相談所を開設する前は、県内には児童相談所は政令市を除くと6カ所だったとのこと。横須賀市は平成13年に中核市になりました。当時横須賀市の人口は徐々に増えてきて43万人を超えていたといいます。児童相談所は人口50万人に最低1カ所程度必要ということが言われており、設置権限拡大を求め、中核市にも設置できるようになった。それから市独自の児童相談所を開設しようと職員の研修が始まり、平成16年度に開設。
虐待やネグレストにあっている子たちの状況を、県に頼むのではなく、自分たちがその子の成長をしっかり見届けてあげたいというその時の職員たちの熱意はすごいものがあったと感じました。平成23年度から増えだした虐待件数、それに対応するために現在スタッフは70人を超えています。件数が増えたということは、子どもたちの環境がさらに悪化してきているという見方だけでなく、行政の目が行き届くようになって数字に表れるようになったという見方も出来ると考えられます。職員の思いが市の施策となって、予算化された、これはとても画期的なことです。
しかし、近年横須賀市の人口は減少傾向にあり、交付金はあるものの運営費全般と相殺すると毎年数億円持ち出しとなり、施設建設の市債の返済と合わせると、苦しい実情が伺えました。虐待などに苦しむ子どもたちを目の届く1つの行政でしっかり見守りたいという職員の思い、それを実施するリスク・・。
国は容赦なく行政のスリム化、公共施設のスリム化を強調し、予算を減らしてくることが予想される中、崇高な職員の思いは今後どうなっていくのだろう・・と考えさせられました。