新年度から国民健康保険(国保)の都道府県化が始まります。
これは国保始まって以来の大改定と言われ、それぞれの自治体が自治体ごとの状況に応じた保険税(料)の設定、健康施策、低所得者対策等を講じてきたものを、今度は都道府県が一括管理していくというものです。自治体が滞納世帯の状況などを把握し、これ以上住民に負担をかけられないと、一般会計から繰り入れていたものを「優遇しすぎ」だと問題視し、数年かけて廃止させていく方向です。
今後各自治体は県に「納付金」として一定の基準で計算された額を支払うことになりますが、毎年いくらになるかが保険税を左右します。その「納付金」は100%完納が原則となっているため、否応なしに住民には強く「支払い」を求めることになります。そして、これまで3年ごとの見直しだったのが1年ごとに保険税の見直しが行われることになっていて、市民に大きな負担と犠牲を強いる結果となりかねません。
国は「都道府県化したから値上げになった」と言われないよう、この過渡期を無事に乗り切ろうと3400億円を拠出します。しかし、国は予算削減を狙ってこの施策を行うわけですから、今後何年間この額が支払われるかもわかりません。国が削減する額は当然、全部国民にかぶさってくるのは目に見えています。
今回、平塚市は低所得者層に負担の軽減を図った保険税額にしたといいます。ここは評価したいと思います。しかし、今後毎年見直される中で住民にどう影響していくのかは皆目見えてきません。
なぜ毎年、国保の滞納者が問題になるのか。なぜ払えないのか。平塚市はなぜ、他の自治体より収納率が低いのか。払いたくても払えない人にさらに督促、差し押さえをすることがどれだけ酷なことか。しかし、これを担当する国・県・市町村の職員は一度も「国保」を払ったことがありません。一定の収入が保証され、一番負担の少ない「共済組合」の健保を支払っています。公務員の仕事は「住民の福祉の向上」にあり、住民の生活を一番よく理解しているのが公務員です。これ以上国保の滞納に苦しむ人を出してはならない!と強く思います。それには国の責任で、国保をまともな社会保障制度にすること、これしかないのではないでしょうか。
補足: 市は、今回の保険税の改定案は、値上げになる人の値上率は最高で4%、減額される人の減少率は最高で-4%とみており、これがその家庭の条件によって混在するとしています。
この盆栽は「キンズ(金豆)」というそうです。豆キンカンとも呼ばれます。(このホームページを読んでくださる方からのアドバイスヽ(^。^)ノ)