衝撃 「非戦闘地域」など言葉遊びで実態をごまかしていると元自衛隊幹部
防衛省の情報かくしーーー イラク派兵で 何が起こっていたのか
これは、今週のしんぶん赤旗日曜版の1面・32・33面に大きく取り上げています。その内容をかいつまみご報告します。
◎元隊員の証言
防衛省が隠していた陸上自衛隊のイラク派兵の「日記」。今なお約半分が未公開で、隠ぺい責任もうやむやのままです。実態が隠される中で自衛隊に何が起こっていたのか! 元隊員たちに取材を重ねてきた「赤旗記者」。見えてきたのは「米軍が進める戦争に加わることの非常に危険な実態」だったのです。
第二次隊に派兵された警備中隊隊長だった陸自3佐が帰国後に自殺した。自衛隊は、自衛隊が雇った地元の民間警備会社とともにイラクのサマワに物資を運んでいた。突然、米軍の先頭が車両に重機関銃で威嚇射撃を浴びせてきた。テロリストと思ったからで、次は本当に撃ってくる。急きょ、自衛隊車両が割り込んで、走りながら「撃つな、仲間だ!」と報せてやっと攻撃は止まった。
なぜ、米軍は「友軍」を撃つのか!
別の元隊員が語った。「『米軍は危ない。』『近づかない』これはNGOの中では大原則。米軍はやみくもに撃つ。ゲリラ戦の中で米軍は住民と敵の区別ができない。撃たなければ撃たれるという恐怖でやたら撃つ。そんな米軍と行動すればこちらもやられる。」
自殺した元中隊長には遺書はない。しかし、イラクでの体験が背景にあった可能性は否定できない。日報が公開されたのはこの2次隊も、3次・4次隊もたった1日分だけ。そこは射撃事件は記載されていない部分。元自衛隊幹部は「ミーティングで指揮官は、危険と思ったら迷わず撃て、と徹底していた」という。「自衛隊ってここまでするのか。」という声も聞いた。「非戦闘地域」は真っ赤な偽り。
イラクの自衛隊を視察に来た政治家に「ふざけるな」と憤り!
元幹部は言う。イラク派遣は「非戦闘地域」で「安全」と言葉遊びで実態をごまかしても家族を含め国民は納得しない。「非戦闘地域だと言ってこの地に送り込んだ政治家が視察に来て、大きな音がしただけで慌てて逃げるのをこの目で見た。『安全だ』といったのは誰だと無性に腹が立った。ふざけるな」と。
隠されたままの日報には、さらに何が書かれているのでしょうか。