東日本大震災と福島第一原発事故から8年が立とうとしている3月10日、平塚駅に近い明石町公園にて「さよなら原発ひらつかパレード2019」が開催されました。初めにゲストスピーチとして大藏律子元平塚市長から、8年前の3.11のことが話されました。平塚市に福島から難を逃れてきた人を受け入れようと準備していた時、あるところからストップがかかった。放射能にどれだけ被曝しているか検査もしないまま平塚市に入れるわけにいかないというものだったという。私もこの時のことを鮮明に覚えています。
この日は3月とはいえ凍えるような寒い日でした。福島からどんな思いでここまで来たのだろう・・と思うと、居ても立ってもいられず、私は受け入れ場所となった「宿泊研修所」の部屋を確認に行ったのです。
すると宿泊研修所では福島から被災者が来るというので、粛々と受け入れ準備を整え、職員の方々も温かい布団でゆっくりしていただこうと、ふかふかの布団を取り出し、暖をとる準備もして万全な体制で待っていたのです。その時交わした職員の被災者への心温かい思いにとても感動し、福島の方々の辛い思いに少しでも安らぎの場になってもらえると確信していました。
ところがその後、平塚市が突然受け入れないという判断を下したという。何という冷酷な平塚市なのかと怒り心頭でした。「なぜ受け入れないんですか!平塚市はそんな冷酷な市なんですか。」と旧市庁舎の階段から降りてきた当時の副市長に詰め寄ったことを思い出します。裏でこんなことが起こっていたなんて・・。大藏さんも福島の原発事故がメルトダウンの状態まで行っていたという情報もない中、「そこまでしなくても」と思われたと言います。
8年たって知った当時の受け入れストップ事件。こうした事実は、市としてもしっかり記録しておいてほしいと思います。 原発事故さえなければ、普通に受け入れられたのに・・。東日本大震災の被災者が、原発事故のために受け入れをストップさせられた事実を。
その後、湘南亀組のパントマイム、市町の参加議員のリレートーク、そして参加者全員で商店街をシュプレヒコールしながら、平塚駅まで行進しました。亀組のパントマイムは、「アンダーコントロール」「トウキョウ!」など、福島に対する政府の対応を風刺しており、素晴らしい内容と演技でした。
何年たっても、原発の恐ろしさを忘れてはならない。原発再稼働反対、原発は一刻も早く廃炉へ!