松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル • 議会の取り組み

懲罰には応じられません

2021年3月20日

懲罰特別委員会は私の発言に対し「戒告」が相当であるとして、平塚市議会最終日の17日、議長は私不在のまま「戒告文」を読み上げました。

そこには「不適切な発言の反省もなく、弁明も争点を外れ(略)誠に遺憾」とありました。

私の質問時間は混乱することも、声を荒げることもなく、粛々と進み午前の部を終えています。ところが懲罰動議では「議会の秩序を乱す行為を行った」という。

いつ議会の秩序を乱す行為をしたというのでしょうか。住民の声を無視し、あまりにも事実を歪曲して開発を推し進める市のやり方に対し議員と執行側が丁丁発止の議論をすることが、懲罰に値するとしたら議会とは何かが問われます。

私は議員5期目ですが、こんな欺瞞の多い事業の進め方は初めてです。市長は、8500以上の反対の声、見直しを求める署名には一切触れず、住民の前にも一切顔を出さず、地元のいくつもの自治会長が市長に懇談を申し入れても話を聞こうともしていません。

そして市が行った「公園ができたら行きたいか」という恣意的なアンケートに答えた439人のうちの367人が「行きたいと答えている」、「肯定的な人が8割もいた」これだけを理由に押し切る異様さ。

そのアンケートを情報公開で調べたら、FAXで送信された257通のうち8割が同じFAXから一括送信されていること。同じ筆跡で住所不明のFAXが何通も寄せられていること、市の「記入必須」の項目がクリアしていないものがいくつもあることを指摘しても「全ての意見について慎重に住所や筆跡の確認をしている」と言い切り、「個々の意見であればよい」と一蹴する。行きたいかという回答に「普通」と答えた人まで入れて8割としていることを指摘すると「賛否を問うものではない」と争点を避ける答弁。

市長はこの意見募集の結果を見たのかと問えば、即、部長が「437通もあり結構厚いので、市長には要約したものを見せた」という。FAXから来たのは257通、裏表2枚としてもせいぜいコピー用紙500枚程度であり多くて見せられない量ではありません。

平塚市の定例記者会見で「8割の人が賛成していて反対している人たちはごく一部の人たちだと市長は答弁されるのか。」という記者の問いに「そういう数字を言わせていただくことになる。」という。ここまで信ぴょう性を疑われたら、市長としては「確認」しないで無責任に発言できないはずです。

これまで平塚市議会では「うそ」という言葉は何度も使われています。「うそ」をつくこと、「嘘つき」などと誹謗中傷することはあってはならないことであり、だからこそ「うそ」という言葉は重く、根拠を伴う「言葉」です。私に対して言葉の削除と謝罪を求める前に「賛成者多数」「多くの方が肯定的」という根拠を示せばいいだけのこと、その時こそ私の言葉が懲罰に値するのではないでしょうか。

「理事者側からの申し出があった」と公の場で平然と言っていることに違和感を持たないところから、すでに議会としての機能がマヒしているといわざるを得ません。

私は懲罰特別委員会に質問状を出しましたが、「委員会は閉会した」ことを理由に返事はありませんでした。しかし、議長はその中の2点を自身に関わることであるとして応えています。「理事者とは誰か」の問いに、申し出は市長からであったこと。どの言葉に対してかという問には、その指摘はなかったので、議会局から議事録を出してもらった中で今回指摘した部分であると判断したというのです。

さらに、議長は市民からの署名の写しを出して「『賛成者多数だと明らかな嘘』といったが、松本さんはこの署名が反対の署名だといいたいのだろうが、この署名のどこに反対と書いてあるというんだ。『見直してほしい』としか書いてない。」と反論してきました。

広い駐車場や建物を建てるために樹林帯を切らないでほしいという説明のもとで要望項目に「この計画を見直すことを求める」と住民は反対の意思表示をしているのですが、議長は「反対していないじゃないか、どこにも反対とは書いてない」と市の代弁者となって私を批判しました。しかし、その署名が仮に「反対」でないとしても「賛成」の数に加わるものではない点を指摘し、文言の撤回とはつながらないと指摘しました。

戒告文に「弁明も争点を外れ」とありますが、議員の自由闊達な意見を議論する場である議会が、「なぜそう言ったのか」の真相抜きに、争点を外したのは懲罰特別委員会です。

議会は、市の施策に対し公平性・透明性を市民に示していくこと、そのためにチェックする機能が与えられているのです。

執行機関が議員の質問を改めるよう求め、それに応じる議会であること自体が問題ではないでしょうか。改めて市民の皆さんに議員の役割、議会の在り方とはなにかについて考えていただきたいと思います。

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