平塚市と寒川町を結ぶ相模川に大きな橋をかけて「ツインシティ」という街を作る「ツインシティ構想」が進められています。6月28日、30日の2日間、平塚市と神奈川県の職員による地元説明会がありました。
28日、地元「ツインシティ大神地区まちづくりを考える地主の会」の方々から「市は、住民や地権者全員に声をかけて、この計画がどういうもので、地権者はどういう責任を負うのか等十分な説明を一度もしないまま進めてきた。組合施工で進めると決め、組合設立準備会が発足したらその人たち中心にことを進め、我々にも説明をしてほしいといくら言っても話すことはない、聞きたいことがあったら準備会に参加して聞いてくれというばかり。」とこれまでの進め方に異議を唱えました。
市や県が進める事業に疑問を持つ人は排除し、「OK」といった人だけと進めていくやり方は真田特定土地区画整理事業の時と何ら変わらない手法です。共産党市議団は、これまでも「住民を分断させるまちづくりであってはならない。十分な説明をするよう」求めてきました。
平塚市が進めてきた真田特定土地区画整理事業もH6年から当初H11年度終了予定でしたが、次々と事業変更が行われ、結局19年たった現在も終了していない。住民の減歩率は40数%と跳ね上がっているが、市は支援するだけしてきたからもう出せないという。そうした中、組合と施工企業とが裁判で争っている。・・これが実態です。
これをわかっている地権者(まして先祖代々受け継いできた肥沃な農地を耕している地主の方々にとって)は「もっと詳しく説明してくれ。我々の責任はどこまでで市はどこまでやってくれるのか」聞きたいのは当たり前です。
市のホームページには「ツインシティの整備推進のため地元組織のツインシティ(大神地区)推進委員会と協働して新しいまちづくりを進めています。また、大神地区の面整備事業については、ツインシティ大神地区土地区画整理組合設立準備会にて、土地区画整理事業を念頭に置いて検討がなされています。」
とあります。地主の会の方々の発言を聞いてから読むと、この「ツインシティ計画」の進め方が非常にわかりやすい。
ところが、今回の説明会の中で、「議会だよりでは、『リスクは組合が全責任 を負い、賦課金の徴収もありうることを承知したうえで地権者は組合に参加する と理解してよいのか。』という質問に対し、 副市長は『準備会から了解を 得ている』と言っているが、準備会に本当なのか聞きたい」というと、準備会役員の方は「そういう話は一切聞いていない。そういう話は出てこなかった。」ときっぱり言われたのです。一時、場は騒然となりました。
組合施工による土地区画整理事業は、地権者が組合を組織し、最終責任を持つ「一大事業」=プロジェクトです。儲かる話なら、とっくにどこかが名乗りを上げるはず。景気の好転が見込めない状況下で、どれだけの土地が売れるかわかりません。議会でも何人もの議員がこの計画に懸念を示し、市は組合設立準備会と協議して進めているとしてきたのに、この事業の一番肝心な「組合側のリスク」について何の話もしていないとなったら、大問題です。