9月議会が25日に終わりました。
今議会は大変多くの問題があり、その対応に追われましたが、多くの議員がそれぞれの立場から動いた議会だっと思います。今議会に提案された議案で問題となった点を記載してみたいと思います。
(その1)
ツインシティ整備事業への補正予算 1億2,600万円
この補正予算を審議するに当たり、昨年度補正を組んだ4,000万円がどのように使われたのかという質問に、市は詳細を明らかにしようとしなかった。市民団体が市に情報公開を求めたが、それにも情報を提供できないと断った。こうした状況の中、9月議会では5人の議員が「ツインシティ問題」を取り上げた。
市の税金を、どういう団体に補助し、どう使われたかが明らかにできないとあっては、そこにさらに補助など到底認められないこと。
市は、前年度の4,000万円の内訳として1度目は数字を黒塗りにした資料を議員に示したことから、非難を受けて都市建設常任委員会の当日に、数字をようやく明らかにした。しかし、景気の動向から見ても、事業計画通り15年で終わるという保証もない。今議会で明らかになったことは、これまで「今年度中に都市計画決定を受け、同時に土地区画整理組合を正式に立ち上げる」という計画が、「都市計画決定は、来年度の早い時期を目指して・・・」と変わったことだ。早い時期を「目指す」ということは、もっと長引くことも考えられる。
さらに寒川町との温度差、県が架けると言っている「ツインシティ橋」は事業の最後となる15年後。これで本当に街が出来るのか。そこに住んでいる地権者や組合だけの問題ではない。今後どれだけの期間がかかり、いくらかかるかわからない事業のために、大切な税金が投入される訳であり、市民全体の大問題である。
【ツインシティ整備事業】
ツインシティ整備事業は、地元の地権者による土地区画整理組合が主体となって、68.8haの市街化調整区域を15年間かけてまちづくりを進めて行くというもの。市はそれに対し、適切な援助と補助要綱に沿った補助を行なって行くことになる。
現段階で、概算総事業費は約220億円。
公共施設整備費 約40億円
移転移設補償費 約40億円
整地費 約100億円
調査設計費など 約40億円
合計 約220億円
概算収入額の内訳
国・県補助金 約45億円
市の負担額 約40億円
保留地処分金 約135億円
合計 約220億円
これは、68.7haを開発した真田・北金目土地区画整理事業のスタート時の総事業費が参考にされているようだ。
真田・北金目土地区画整理事業は都市基盤整備公団(現在は都市再生機構)の施工で、平成6年から平成18年までの13年間、総事業費は277億1600万円、市の負担額は74億8300万円とされていた。
現在の真田・北金目土地区画整備事業の総事業費を見てみると
公共施設整備費 約42億円
移転移設補償費 約160億円
整地費 約80億円
調査設計費など 約280億円
合計 約562億円
(これは、8月に担当課より得た資料)
スタート時からみると、施工期間は13年間から20年になっても終結しておらず、総事業費は277億円から562億円(2.03倍)にも膨れ上がっている。
さらに、土地区画整理に重要なことは、国や県の計画をそのまま進めるのではなく、地域住民が望み、多くの住民の声が反映されるまちづくりでなくてはならないことだ。この間の区画整理組合設立準備会とその他の地権者との意見の食い違い、市の対応などを見る中からは、住民・地権者の方々が一致して新しいまちづくりを進めているとは思えない。市民の方々からも、事業そのものへの不安の声、準備会や行政に対する不満の声が寄せられている。
こうしたことから、9月議会に出された補助金1億2600万円の補正予算には反対し、ツインシティ整備事業は、改めて立ち止まって考えなおすべきということを主張しました。