加藤桝治さんから12月31日に届いていたエッセーです。
暮れから新年にかけては慌ただしく過ぎてしまい、掲載が今になりましたこと、お許し下さい。加藤さんの1年の思いが語られています。どうぞご一読ください。
二〇一三年から二〇一四年に
加藤 桝治
今年(二〇一三年)一年は、風邪で数日寝たくらいで元気に過ごすことができました。第一の目標に掲げた、「元気で一日一日を過ごす」は達成です。何よりも妻に感謝です。
今年も、レッド・パージの名誉回復と国家賠償を求める運動に取り組んできました。五月の請願行動に夫婦で参加しました。被害者が高齢になるなかで、レッド・パージを人権と民主主義を守る現在の問題として協力してくれる人が増えていることは嬉しいことです。
七月の参議院選挙は、みんなと頑張りました。結果は、日本共産党が、五議席を増やし、非改選と含め、一一議席となったことです。久しぶりの快挙です。
選挙後、安倍政権は、多数議席を力に、暴走につぐ暴走で、国民生活を破壊し、日本を戦争をする国へまっしぐらに突き進んでいますが、国民の激しい闘いが展開された年でした。特定秘密保護法反対の闘いに示されています。
今年、課題の一つにした「戦争体験を知らせる活動」では、一九四二年四月一八日の米軍による空襲の体験を新聞に投稿したところ、これがきっかけになって、全国紙で写真入りで紹介してくれました。ホームページや、「家族しんぶん」で紹介してくれた人もいました。
一〇月に「松川事件無罪確定五〇周年記念集会」が福島大学で開催、救援会の人たちと夫婦でバス参加しました。無罪確定後三回目の参加になりますが、毎回、沢山の参加者が多いのに驚きます。冤罪や権力犯罪に勝つために松川運動から学び生かそうというものです。集会後、旧油井村の両親のお墓にお参りしてきました。
一〇月の「でこぼこ50周年記念集会」に参加し、「誌面」の友人にお会いでき楽しいひと時でした。
今年も、年金者組合『旭の会』でハイキングや健康チェック、市主催の「転倒防止教室」に参加し体力づくりに努力してきました。
演劇鑑賞会も楽しみました。民芸の『どろんどろん』心にのこるお芝居でした。夏には、友人夫妻と車で、長野の温泉に一泊旅行しました。二〇一四年も元気で一日一日を過ごすことが第一の目標です。
三月に八八歳になります。
戦時中、「死んでお国のため」と真剣に考えていたこと、なぜそうなったのか、戦争を知らない人達に伝えたい。二月に平塚の博物館文化祭で、「最初の米軍の日本空襲」を話すことになりました。
レッド・パージ反対運動をはじめ、その他の活動にも参加して行きますが、無理をしないようにします。
『でこぼこ』に、ひきつづき書かせていただきます。旅行も、山にも行きたい。芝居も観たい。本も読みたい。鳥も見たい、あれも・これもいっぱい。そのため健康第一です。 (一三年一二月)