私は議員になって2年目の議会で「駅ホームに可動柵の設置」を要望しました。
視覚障がいを持った方が転落してしまうことが大変多く、視覚障がいの方から「駅のホームは幅のある平均台のようなもの」だと伺い、その怖さを実感したからでした。
しかし、当時の部長答弁は、「駅や駅周辺のバリアフリー化は、平成12年に施行された高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、通称交通バリアフリー法と申しますけれども、これにより、市町村は、駅とその周辺地区におけるバリアフリー化を重点的、一体的に推進するための指針となる通称交通バリアフリー基本構想、この策定ができることになりました。これを受けまして、本市では交通バリアフリー基本構想の策定を本年度に計画をしてございます。御指摘の可動さくにつきましては、その中で検討をしていきたいというふうに考えております。」というものでしたが、結局その後「駅の中の問題は難しい」となって、今に至っています。
今、可動柵は、視覚障がい者だけでなく、様々な転落防止策としても設置が急がれている中、「県議会で可動柵の話が出た」「その中に、平塚の名もあった」ということを受け、県の交通企画課に状況を伺いました。
一日に10万人以上の利用がある駅に設置
それによると、駅のホームからの転落死が相次いでいることを受け、国土交通省は2011年に一日の利用客が10万人以上の駅には優先的に整備をしていく方針を取りまとめた中間報告を発表しました。神奈川県内には全部で385の駅がありますが、10万人以上の利用がある駅は41駅と言います。政令市には優先的に整備を進めているが、その41駅のうち政令市以外は10駅。その中に平塚駅も入っているということだったのです。しかし、設置条件には合致していますが、可動柵の設置には、まず電車がドアの前でしっかり停止することが求められ、そのためにはATO(自動列車運転装置)やTASC(定位置停止装置)がついた電車でなくてはならないといいます。
県内で可動柵が設置されているJR駅は新横浜駅だけ。横浜市営地下鉄には2007年に全駅設置されています。
今年、2014年(H26年)度はみなとみらい線の横浜駅と、東急東横線の武蔵小杉駅の2駅に設置することがわかりました。(設置費は国が12分の4、事業者が12分の6、県市が12分の2とのこと)
平塚には視覚障がい者が通う学校があり、多くの視覚障がいの方が駅を利用しています。要望してからすでに10年。遅々として進んでおらず、市からも声をあげてもらい早く実現することを願うばかりです。