私たち共産党平塚市議会議員団は、党市委員会とともに、昨年10月から12月にかけて市内全域に「市民アンケート」をお配りし、皆さんのご意見やご要望をお聞きしてきました。
高齢化社会が進む中で、「交通不便対策」と合わせて「買い物不便」という声が多くなってきています。
1月31日付け神奈川新聞に「乗り合いタクシー運行」=来月から藤沢市 善行地区東部2路線= という記事が飛び込んできました。
そこで、4日に藤沢市の都市計画課にお話を伺ってきました。
善行地区には「郷土づくり推進会議」というのが立ち上がっており、その中に「のりあい部会」という協議体が組織されているとのこと。
*地域住民が必要だという意識が高く、地道に取り組んできた地域である。
*市と一緒にアンケート調査をし、どういう目的で、どの地域で要望が高いかを把握。
*色んな観点から運行はプロにお願いすることとし、バスのルートや時間などは地域住民が決めていく。
*目的は高齢者の移動支援であり、通勤通学には使わない。
*2か月間の試行運転期間の費用は市が持つが、その結果を踏まえて地域住民が協議して決めていくことになっているとのことでした。
**********
平塚市内には、急な坂道が多い上にバス停が遠く、地域に商店が少ない岡崎や片岡など、また海岸方面から駅北口に行くのに駅ビルを越えていくのが大変という声も聞かれます。こうした地域での交通の確保が喫緊の課題となっています。
2月から運行を始めた藤沢市では、1日1台のタクシーが9時から夕方5時まで1時間1本の割合で(9時・10時・4時は2本ずつ)運行し、1コース12回、2コースで24回運行する。
運転手以外4人乗れて、1回1人250円、1コース片道10分くらいですから初乗り料金で採算は合う計算だといいます。しかし、3日の乗客は1日24回走って18人。実施しても利用されるのかが大きな課題のようです。
どうしたら進められるのか・・。
採算、費用対効果・・・これだけを追及していては、交通弱者の思いは通らないままです。なぜ「弱者」かと言えば、同じ辛い思いをしている人が少ないからです。経営手法からはじき出されたのが「弱者」となっているのですから、ここに経営感覚の手法は合わないわけです。民間に任せるのではなく、行政として「どこに住んでいようと、元気に出かけられる市民の足は必ず確保する」ここに主眼を置いて進めないと、いつまでたっても実現せず、高齢者にとって住みにくい街になるのではないでしょうか。