生命(いのち)を生みだす母親は 生命を育て 生命を守ることをのぞみます。
8月21日・22日にわたり第50回日本母親大会が開催されました。21日は埼玉県草加市で分科会が行われ、22日には東京都江東区の有明コロシアムで全体会が開かれました。
21日は8,300人、22日は12,000人合計2万300人の参加で盛大な日本母親大会が開催されました。
戦後、命をはぐくむ母親が自ら立ち上がり、核兵器のない 戦争のない 平和な希望の未来を子供たちに手渡したいと、自らの言葉で訴え 学び 励ましあって行動してきた日本母親大会が、今年50回目を迎えました。
22日の全体会には平塚から新日本婦人の会の会員など20数人参加しました。神奈川の会場は客席が足りなくなり、私たちは階段に座っての参加となりました。
記念講演では、日本ユニセフ協会大使であるアグネス・チャンさんが 1時間以上に渡り今の日本について語りました。
その中で、32年前日本に来たとき日本は輝いていたといいます。日本人は正直者で、まじめで一生懸命働き、平和を愛し、夢に向かって突き進んでいた。ところが今日本は違ってきている。若者はもう日本は何しても変わらないというけど、このままでいいのだろうか。今、日本のすばらしさが見えてこないのは日本人が大切なものを忘れているからではないのか。
イラクに行ったら、「日本人は戦争で大変な思いをしたのに、あんなに発展して平和な社会を守っている」といってとても尊敬してくれている。そして日本人に似ていると言われる事がほめ言葉になっている。
ところがイラク戦争は終わったというのに、次々と小さな子供たちが殺され、食べ物がなく飢えに苦しんでいる。今、日本は何をしなければならないのだろうか。大きな曲がり角に立っていると思う。70年代に輝いていたものを思い出してほしい。もう一度日本のすばらしい宝物を思い出してほしい。
そうすればまた若者が希望を持てる日本になるはず。実は、ここには子育てで頑張ってきたお母さんたちがいっぱい集まるんだと聞いて、この日をすごく楽しみにしてきた。皆が本当に大切なものを思い出し、強い意志と勇気で行動すれば必ず日本の元気は戻ってくると信じている、と語りました。
世界の様々な国で、内戦が続いている。そこで多くの子供たちが犠牲になっていることにとても心を痛めているとアグネス・チャンさんはいいます。今、日本人が思い出さなければならないもの、それは平和の尊さであり、二度と戦争をする国にしてはいけないと言う勇気ではないでしょうか。
聴覚障がい者の皆さんの楽しい歌や、きたがわてつさんの「日本国憲法前文と9条の歌」も披露されました。
会場では「子供たちの未来に平和な社会を」と全国から、アジアから平和を守る運動の報告がされました。学校の現場からは君が代・日の丸の強制、それに従わない教師への処罰が下されるという現状が報告され、日本の母親の力が本当に試されているときだと感じてきました。