松本とし子

まつもと 敏こ
日本共産党平塚市議会議員
活動ファイル

SST(ソーシャルスキルトレーニング)の実態を見学しました。

2010年4月16日

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=SSTとは=

“Social Skills Training”の略で、ソーシャル(社会的)スキルとは、軽度発達障がいの児童などが、人と対面したとき円滑な人間関係をつくれるようにする技、周囲とうまくやっていくために身に付ける技術のことで、SSTはそうした訓練をすることをいいます。

現在は、軽度発達障がいと言われる子供達が年々増えてきています。しかも、日常の生活にスムースについて行けず、まわりから批難されることもあり、一人苦しみ、不登校になる子も多くなっているようです。

一般的に軽度発達障がいとは、LD、ADHD、アスペルガー症候群・高機能自閉症などがあげられます。こうした人達が早期にSSTを実施することで社会生活や対人関係が改善されるとして、いまSSTが注目されています。

=LD(学習障がい)とは=

読む、書く、話す、聞く、計算する、予測するなどの学習能力に問題があり、複数の症状を伴う場合もある。

=ADHD(注意欠陥・多動性障がい)=

不注意と多動の症状が主で、大事な話を聞き逃す、物事を順序立ててやる事が出来ない、物をなくす、忘れる、といった症状が多くみられる。

=アスペルガー症候群=

知的な遅れはないが、自閉症に共通した症状が認められる。話す割には物事を理解していない、一方的に話すなどコミュニケーション的問題が多く、学校などでいじめの対象にされることも多い。

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SSTが一般的に脚光を浴びるようになってまだ歴史も浅く、全国でもSSTを習得している人材が少ないため、必要とする対象者に追いつかないのが実態で、もっとSSTを増やして!という声が上がっています。現在民間ですらSSTをやっているところが少なく、しかも、契約すると、入会金2~3万円のほかに週1回のコースで月2万円程かかります。

社会福祉会館の通園センター2階で行っているSSTを見学

平塚市では、このSSTを平成18年10月から「相談支援事業」の開始とともに、その一環として、障がいの種別、手帳の有無に関わらず、地域社会から求められる実効的な支援の提供を目指して実施しています。

この事業は、近隣の自治体の関係者からも大変注目されています。昨年8月の「平塚市障がい者自立支援協議会 会議録」によると、SSTの利用実績は、実施回数は178回、参加延べ数732人であり「ニーズは発達障害児も含め増大している」と指摘しています。

そこで14日に伺い、実態を見せていただき、私もSSTの仲間に入れてもらい、ゲーム感覚で脳の転換を行うSSTを子どもたちと一緒に体験しました。1つ1つのカリキュラムに意味があり、そのゲームの奥深さには、もう関心するばかりでした。これを1人が月に2回。1回190円と少々のおやつ代的な諸費。本当にうれしい事業です。手帳を取得していなくても受けられるというのも、他の自治体の関係者からは「うらやましい!」という声が上がっています。

平塚市は、この事業を重要なものとして、発達障がいの子どもたちの教育ニーズに対応するため、「ことばの教室」の建て替えに伴い、「(仮称)発達障がいの子どものための教室」を併設した通級指導センター的機能を持つ施設の整備を行うとしています。しかし、その定員が20人となっており、「今より減らされるのでは」と心配の声が上がっています。

現実のニーズをしっかり把握し、すべての要望する子どもたちが適時にトレーニングが受けられる体制作りが望まれます。


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