いまこそ「政治の転換が必要だ」ということが強調されるようになり、「しんぶん赤旗」の記事がさらに光ってきています。9日の「主張」は「日本の農業政策」について書いてありました。
輸入に頼れなくなる
昨年後半から、食料品や飼料の価格が上昇し、国民生活をじりじりと圧迫している。
バイオ燃料として小麦やトウモロコシなどが使用されるようになり、昨年秋から、インド、ロシアなど六カ国が、自国消費を優先しコメ、小麦などの輸出規制を実施。中国も大豆、トウモロコシ、ソバなどの輸出数量制限を設けたと報道されている。
自民党政府が続けてきた自由化一辺倒、国内生産の切り捨て、小泉内閣以来の「構造改革」路線のもとで、日本の食料自給率は39%と四割を切った。
コメをはじめ農産物の価格の低落で、生産をあきらめる農家や耕作を放棄した農地が激増するなど農業生産の基盤が崩れてきている。昨年は、コメの需給にいっさい責任をもたない「農政改革」が全面実施され、参院選挙では政府による農業・農村切り捨て政策に対する怒りが与党を敗北させた。
さらに、昨年産米の米価の大暴落は、農民・農業団体の怒りをいっそう高め、農民連を先頭にした集会と政府交渉、農協関係の決起集会などで、コメ政策、品目横断対策の中止・変更を求める声がわき起こった。
国民の声が政治を動かす新しい政治の流れとともに、「農政改革」は政策的に破たんしていることをも示している。
政府は、昨年の米価暴落要因の一つである備蓄米の安値放出を一時的にゆるめたものの、次年度には強制減反に戻そうとしており、これでは米価暴落の原因も農家・農村の危機も解決するものではない。
激動の情勢に立ち向かい
日本共産党は、農業を国の基幹産業に位置づけて、適切な国境措置と価格保障を柱に、家族経営と国内生産を発展させ、食料自給率を向上させる農政に転換するために奮闘してきた。
米価暴落をくいとめ、農家・農村を守る当面のたたかいも、農民連をはじめ、関係者と共同して推進し、新年を農政転換に踏み出す年とするために、この取り組みをさらに進めていく。
というものでした。
元旦のしんぶん赤旗の「新春響きあい対談」で、志位委員長と対談した経済同友会の終身幹事である品川さんは、「企業を軸足とした経済」から「家計を軸足とした経済」への転換が必要だと言われました。
そして、国民経済を考える基本は「人間の目」で経済を見ていくということだと強調され、 医療、福祉、教育、環境、農業という問題を、すべて市場で解決しようという姿勢は誤りではないかと指摘しました。
全くその通りだと思います。また、日本共産党は、国民の食料を確保する重要な(重大な)仕事である農業は「国の基幹産業」として位置づけ、政府のしっかりした政策と支援のもとで自給率を上げていかなくてはならないと言っています。
穀物がバイオ燃料に使用されるようになり、今迄の大量輸出国は、輸出を制限して自国の需要確保に切り替えています。これからますます、輸入に頼っていた日本は苦しい立場に置かれることになる。いえ、そんな生易しい表現では済まない事態がやってくるでしょう。
ここに及んでも、方向転換できず農業を切り捨て、大企業のいいなりになっている自民・公明政権に、これ以上日本の未来を任せていいのでしょうか。
さらには環境・地球という問題につながる重大な時に、「人間の目」を持つことができない政治家は「国民の声で」早急に退陣してもらうべきです。
神奈川県で第一の生産量を誇る米どころ平塚
若者が展望を持てる農業政策を!