「希望の党」の役割とは?
この2年間あまり、国会の過半数を超える安倍自公政権が、安保法制=戦争法や秘密保護法をつくり、憲法9条を変えて戦争できる国にしようとする暴挙に対し、若者や多くの市民・市民団体が強い危機感を持ち、アベ政治を対陣させ、戦争放棄を謳った「憲法」を守ってほしという大きな運動がおこりました。
それに応えようと、民進党はじめ自由党、社民党、共産党が市民と一緒になって安倍政治退陣をめざし、運動を重ねてきました。
国政を思うがままにする安倍首相は「加計・森友学園疑惑」に「丁寧に説明をする」と言いながら、野党が何度も「臨時国会を開け」と訴えても3か月間まったく国会を開かず、逃げ切った挙句に臨時国会を開いた冒頭に「解散」の暴挙。
この間に、政界の裏では大きな流れが企てられていたのでしょう。小池百合子東京都知事ひきいる「希望の党」の発足は、次の政権を狙う民進党にとって願ってもない渡りに船だった。ところが、「全員を受け入れるなんて、さらさら考えていない」と一蹴され、「憲法遵守」「安保法制廃止」を唱える者は排除する政党だと明言。
「それでもいいから仲間に入れて」と、多くの民進党議員がなだれ込んだ。この醜いドタバタ劇に、多くの国民はあきれ果て、「政治」そのものに不信感を持ったことと思います。
しかし、希望の党には大きな役割があります。
それは、安倍政治が終わっても、政治の流れは変わらない「2大政党」をつくること。安倍政権にとって代わっても、国会を占める議員は「改憲」「安保法制」推進派の議席、つまり、70数年前に日本が経験している「大政翼賛会」ができることをめざしているのです。
当時、大政翼賛会のもとで「暴支膺懲(ぼうしようちょう)=暴れる支那(中国)を懲らしめる」を国民に徹底し、中国を始め東南アジアに攻め込んだときの動きと重なることに危機感を持つのは私だけではないと思います。
安倍首相は、各地の演説で「北朝鮮問題では、対話は必要ない。相手が話し合いを申し出てこない限り、話し合う必要はない」といっています。それでは、北朝鮮に具体的に何をしたいの?「制裁」っていうけど、実際には何?そこについては何も言及していません。非常に危険です。そんなあいまいなことに「そうだ、そうだ!」と言える問題ではない。「戦争」が目の前で見え隠れしているのが「今」です。
目指す方向は安倍政権と変わらない「希望の党」。
希望のない、過去に試し済みの過ちを再び起こしていいのか。今度の選挙は、安倍政権を退場させるだけでは問題の解決にならない事態となりました。国民みんなで、本当に戦争を回避できる政治に切り替えること、これが問われる、過去最大の争点なんだということを考えてほしいと思います。
※昨日夕方帰宅したら玄関に置いてあった「アケビ」。Oさん宅のものと思われます。きれいな「アケビ色」の秋をありがとうございます!!