昨日は5月3日、憲法記念日でした。私の年間スケジュールの中で1番重視している1日です。毎年、この日は外に出て日本国憲法の持つ力、内容のすばらしさを語っています。
今年は、ロシアによるウクライナ戦争が起こり、私たちは日々の暮らしの中で憲法9条の重要性を再認識する年でありたいと思います。なぜなら、ロシアによる攻撃に乗じて、改憲勢力がますます改憲・軍備増強の議論に走りやすいからです。
世界に向かって「戦争をしない」と誓った憲法9条を持つ日本が「9条」を変えるということは、それ自体が他国への圧力になるのです。
その時々の時勢によって人の心は揺れ動くもの。しかし、平和への願いは、1人1人が意識して守らないと流されてしまう。憲法12条では、そのことを戒めています。
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第十二条【自由・権利の保持義務、濫用の禁止、利用の責任】
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
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「平和」という言葉は漠然としていますが、これを守るには国民1人1人の「不断の努力」が必要だということ。
77年前の悲惨な戦争を教訓に「戦争をしない」と誓った、その当時のことを知らない私たちは、当時のことを聞き、学び、想像することが必要です。
憲法は、国民が守るためにあるのではなく、国を治める権力側に守らせるためのものです。だから、この憲法で保障された1つ1つは「不断の努力」で守っていかなくては、時の権力によって変えられてしまうということを、憲法そのものが警告しているのです。日本国憲法は、人間の愚かさを知っているからこその、生きた憲法だと確信し、だからこそ、私はこの5月3日を大切に思い、できるだけ多くの場所で訴えています。