長崎市で開催された第84回「全国都市問題会議」は、全国の市長や議員など約2000人が集まり、都市や行政が抱える問題についての報告を聞きました。
会場となった「出島メッセ長崎」は昨年11月にオープンしたばかり。つい先日9月23日に開通した西九州新幹線と従来の長崎駅が一体となった大きな駅舎の真後ろに(駅と並んで)出島メッセが建っています。駅周辺を歩いてみると、かつて何度か利用したバスターミナルが昔のままの建物で営業しており、その新旧の差に改めて新幹線の開通によって長崎駅周辺が大きく様変わりしたことを実感しました。
1日目はジャパネットホールディングスの社長 高田旭人氏の講演。父が65歳、高田氏が35歳になったとき、社長を引き継いだといいます。
講演では通信販売事業に並ぶもう一つの柱である「スポーツ・地域創生」事業について語りました。
長崎のプロサッカーチームの運営を100%引き受けたことをきっかけに「地域を盛り上げていきたい」という思いを強く持ち、今、2024年開業を目指し、長崎初のプロバスケットチーム「長崎ヴェルカ」を立ち上げ、長崎駅前にスタジアムや商業施設等をつくる「長崎スタジアムシティプロジェクト」に取り組んでいるといいます。
長崎市の田上市長の講演では、わがまちの「価値」について語られました。「価値」を見つけ、「価値」に気づき、価値を磨く、そして新たな「価値」を生み出すこと。「観光とは?」と聞くと、観光産業が儲けるというイメージが市民にもあった。本来観光とは「住む人にも、訪れる人にも喜ばれるもの」でなくてはならないと語る。「誰かが我慢するまちづくりであってはならない」と、まちづくりの基本を最初に語られたことに感銘しました。そして、これから被爆者が居なくなる時代を迎える。そのためにやっておかなくてはならないことがある。核兵器廃絶であると。
市の職員は、いつも「いい仕事をやりたい」「もっとこうしたい」と思っているが、予算の面、これまでのやり方、法律、様々な問題の中で悶々と仕事をしている。そこに専門官を入れることで、これまでの「できない」を「できる」に変える取り組みを実施しているという。それは、全国的にもあまり例がないという「景観専門監制度」の導入です。10年前に九州大学で仕事をし、その後一般社団法人地域力創造デザインセンターで働く専門監に着任していただき、職員の「こうしたい」という部分の風穴を開けるアドバイスで、次々といいアイデアが出ているという。とてもいい話に刺激を受けました。
高田氏の講演の時、撮影、録音は控えるようアナウンスがあり、写真がありません。
↓は出島メッセ長崎の正面