5月2~4日、故郷の同級会で帰省してきました。写真は松之山町のブナの新緑が楽しめる「美人林(びじんばやし)」を写したものです。
高校生のアルバイト収入は認定除外
厚生労働省が、生活保護の実施要項で「就労や早期の保護脱却」に資する高校生のアルバイト収入は収入認定しないという改定を行ったと「生活と健康を守る新聞」が報じた件です。今年4月から生活保護を受けている家庭の高校生が、就職のために自動車免許を取る、また、就職に必要な資格を取るために大学や専門学校に行きたいからとアルバイトをする場合、その収入を生活保護の収入認定から除外することを決めたとのこと。
生活保護から脱却したくてもその手段を絶つ「実施要項」が、多くの若者や親たちの真剣な声によって改訂されたという記事、そして、その改定を喜ぶ親御さんのコメント「今回の通知で多くの子どもたちが夢をかなえられるようになるね」に感動しました。
そのコメントした加藤裕子さん(60歳)という方は、長男が高校生の時に「大学に行きたい。入学金はアルバイトでためるから」と言ったけれど、生活保護では無理だ、あきらめるようにと説得。しかし、子供の強い思いに「じゃあ、一緒に頑張ろう」と決意したと言います。しかし、アルバイトをした収入は「学費のために貯金」どころか収入と認定され保護費は減額されました。「費用をくださいと言っているわけではない。自分で頑張って貯めたお金で大学に行きたいのです」と長男の強い思いを込めた手紙を添えて審査請求したけれど、京都府からは「却下」。
厚生労働大臣に審査請求を提出し、口頭意見陳述でも親の思いを訴えた。いろんな場所に行って訴える中で多くの方々から共感が得られるようになり、国会質問でも取り上げられたけれど、訴えは退けられた。しかし、こうした声や運動がその後の制度の見直しの中で「当然の願い」「若者のやる気と可能性を保証する」観点からも変更せざるを得ないものであったということです。結局そのご長男は、奨学金などで大学に進学したけれど、今回の改定に「親子でしみじみと喜びをかみしめている」という言葉に、強く感動しました。
※この「生活と健康を守る新聞」のコンセプトは
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」