米軍基地がある限り米兵による犯罪はなくならない!
昨年末から、米兵による犯罪が全国で頻発しています。
1月3日朝、米海軍横須賀基地を母港とする空母キティホーク乗組員の上等水兵は雑居ビルの一階踊り場付近で、女性会社員、佐藤好重(よしえ)さん(56)の顔や腹に殴るけるを繰り返し内臓破裂で死亡させ、さらに現金を奪いました。
12月22日には東京都八王子市で、小学三年生の男児3人をひき逃げ。同24日沖縄県では海兵隊員がタクシーの屋根で跳びはね、沖縄市では別の海兵隊員がタクシーの屋根の表示ライトを手でたたき割るという事件も起こしました。
佐藤さん殺害事件を受け、在日米海軍は「哀悼の意を表す」として1月5日から「反省期間」を設定し、夜間外出禁止令を出しました。
しかし、その後も、米海軍佐世保基地の二等兵曹が、歩いていた女性をひき逃げ。沖縄県では、タクシー運転手が米兵からナイフで脅され、売上金約5,000円などが奪われました。
18日には、横須賀基地で酒に酔った米兵が市内の中学校に侵入。さらに21から22日、沖縄の軍嘉手納基地で酒による不祥事が頻発。民家に不法侵入した空軍兵が、屋根によじ登る。22日佐世保市で、公衆電話で通話中の主婦から手提げかばんをひったくる・・・。
旧安保条約が発効した52年度から04年度までに、米軍が日本で引き起こした事件・事故は20万1,000件を超え、それによる日本人の死者は1,076人に上ります(72年の施政権返還前の沖縄分を除く)。
米軍が日本で起こした事件は年間平均約3,865件、それによって殺された人は年間20人を超えているのです。まさに異常であり、“基地あるが故の事件・事故”であることを証明するものです。
米軍は99年のユーゴ空爆、01年のアフガニスタン戦争、03年からのイラク戦争と、無法な戦争に明け暮れています。横須賀市で佐藤さんを殺害した水兵が乗り組む空母キティホークも、03年にイラク戦争に参戦しています。
在日米軍のさまざまな部隊がイラクやアフガンに派兵されています。事件が相次ぐ背景には、常に戦場と隣り合わせの米兵の軍紀の乱れがあるのではないでしょうか。
吉川春子参院議員が情勢報告
平和を願う市民団体や民主団体、共産党などが主催して、横須賀市のヴェルニー公園で緊急集会が開かれました。
司会には横須賀市議の根岸議員と労連の菊谷氏が立ち、日本共産党の吉川春子参院議員が情勢報告を行いました。
平塚から私たちも駆けつけ、米軍兵士がデモ隊の様子をビルの上から監視するなか、横断幕やのぼりを掲げた800人の参加者とともに「基地撤去」「原子力空母配備反対」「地位協定改定」を求め基地に向けてデモ行進をしました。