私は6月議会で、真田特定土地区画整理事業とツインシティ計画について質問しました。真田の住民(組合)はこの不況の中、保留地処分が進まず、市が手を切ったあとも数億円の負債に苦しんでいます。
県や市が進める土地区画整理事業でありながら地元住民に「土地区画整理組合」の設立を勧め、最終責任を負わせるやり方はおかしい。「指導する立場」である市は、最後まで面倒を見るべきではないかと質したのに対し、最後まで「市は助言をしていく」としかいいませんでした。
こうした「組合施行」にはもともと大きなリスクがある。今後ツインシティ整備計画も「土地区画整理組合」を設立して進めようとしているが、同じ轍(てつ)を踏むことになるのではないかと指摘しました。
(平塚市の花 : カワラナデシコ)
http://asp.db-search.com/hiratsuka-c/
詳しくは、上をクリックして6月議会の3日目の議事録をご覧ください。
今9月議会でも同僚議員からツインシティについての質問が出されました。そして、補正予算案には、ツインシティ整備推進事業に4000万円の追加予算が計上され、今日の都市建設常任委員会でも審議されました。
その中で、委員からも様々な意見が出ましたので、ご報告します。
*4000万円補助すると言うが、何に使うのか。
・・・現地を調査し、換地、減歩の状況などを把握し、事業計画を作っていく。計画書は来年半ばまでには示せるのではと考えている。
*市が4000万円出すというが、組合設立準備会にも4000万円出させるという。それはどうして用意するのか。
・・・具体的には分からない。一部の委員さんが出すということしかわからない。
*国県の補助について、県は「神奈川臨調」で今ある補助金もカット・見直しをいっている。そんな時に本当に県からも出るのか。
・・・国県の補助はこれまでも出たので、出るものと考えている。
*今議会でも、この事業はどれくらいかかるのかという質問に対し、「真田・北金目の区画整理は68.7haで277億円だった。大神の方は68.8haである」とそこから推し量れるような言い方だったが、真田・北金目の方は、当初その計画が今では膨れ上がって539億円くらいになっているし、期間だって倍かかっている状況だ。これでは全く事業全体がどれ位の期間で、いくらかかるのかわからない事業だということだ。事業の中身がわからないうちから準備会がお金を出していくというのはいかがなものか。
・・・今回の金額で事業計画を創り、事業費を決めて行くので、いまは総事業費は出ない。期間は10年程度と考えている。最終的な責任は組合になる。
*組合設立準備会はその責任を負うということを認識しているのか。市の事業に協力してるくらいの感覚であるのでは?最高責任者は組合だということをきっちり文面で取り交わすべきではないか。
・・・それは考えていない。
*市は補助をしていくというが、要綱では事業に対する率で出すようになっている。事業費が膨らめば、補助も増えて行く。こんなご時世に平塚市はそんな税金を出していく体力はあるのか。
*知事も変わっている。本当に300億円もかけて橋を作る気があるのか聞いてほしい。それがなければツインシティはない。
*成功するかしないか判断する資料がない中、進めていいのか。
*保留地が売れない時に市は責任をとるのか。
・・・市が責任をとるかどうか今言えない。
・・・(答弁者かわり)みんなでリスク管理をしっかりやっていくつもりだ。
*人口も減少してきて、こんな土地が売れない時に「みんなで渡れば怖くない」で本当に進めていいのか。
*真田・北金目の最初の計画「戸数2460、人口7300」が現在どうなのか、真田、東豊田が当初の計画とどうなのか、検証すべきだ。
などなど、ツインシティ計画そのものへの疑問、いまこの時期に「まちづくり」が成功するのかといった慎重な意見が多く出されました。
国も大震災による復興に向けた資金が必要な時、県も「臨調」をぶつけて、自治体をけん制している。市では、毎年「市税収入の減少」を強調し、高齢化社会の到来を唱えている。こんな時に平成9年というバブルの頃につくった寒川と平塚を結ぶ「ツインのまち」計画の「街開き」が2015年(H27年)となっていることや、様々な交通網も整備されたので「遅れをとってはいけない」というだけで、今後数100億円もかかる事業にGOサインを出していいのか。6月議会でも言いましたが、専門家に入ってもらい、費用対効果含め、しっかりと事業を検証すべきだと思います。