沖縄返還から50年がたったという報道に、19歳のころ「沖縄返還」のデモ隊に1人で加わったころのことを思い出します。この時、沖縄の人々の思いに対し黙って何もしないではいられなかった。沖縄の人たちの思いが叶う本当の意味での沖縄返還を願う10万人のデモ隊。ヘルメットをかぶった隊列や様々な格好をした人たちがいた中で、自分と同じ普通の服装で参加しているグループがあり、ここならと思った隊列に近づくと「君は1人か?危ないぞ!このスクラムに入れ!絶対に腕を離すな!首を上げるな!首からひっぱられるぞ!」機動隊とデモ隊が入り乱れ、もみくちゃにされ、怒涛の中、無我夢中で歯を食いしばって下を向いてスクラムの手を離さずにいたあの時が思いうかぶ。
デモを終え、帰宅のために新宿に向かうと、過激派がどこかの駅で火炎瓶を使って暴動が起こっているとかで、小田急新宿駅が閉鎖されていた。
寮に住んでいた私はとうとうその日は帰れず、駅でたまたま一緒になったデモに参加していた女性が、「うちに泊まっていいよ」と言ってくれて、大船のアパートに泊めていただいたのでした。
あれから50年がたったのに、沖縄の人たちの苦悩は今も続いている。